艦船・船舶

Red Kangaroo


Royal Australian Navy Hobart Class Destroyer DDG39 HMAS Hobart
オーストラリア海軍初のイージス艦ホバートが佐世保にやって来た。2017年就役の最新鋭艦かつ独特な姿をしているのにどこか見覚えがあるのは2002年就役のスペイン海軍アルバロ・デ・バザンをベースにしているためで、アメリカ製のイージスシステムとレーダーを1mmでも高く配置しようとするヨーロピアンスタイルの融合が面白い。相模湾で捉えられるはずだった洋上航走の姿は観艦式とともに幻に終わってしまったが、代わって高後埼でベストコースの進入を見せてくれた。

132

しらね型が退役して護衛艦籍に残る最古参は1984年進水のはたかぜとなっているが、設計の古さで言えばはつゆき型の2隻に軍配が上がる。1番艦の進水は40年近くも前の話で、実に1980年まで遡る。それでいてアスロック、ハープーン、シースパローにCIWSと対潜・対艦・対空装備を一通り揃えた上でヘリまで積めてしまう。旧式化は否めないものの、現役を張れるだけの実力は残っているというわけだ。武装を欲張った割に船体は3000トン級に抑えられており、ギチギチの艤装の結果としてどの装備も悪目立ちすることなく鼻の短い艦首から一本煙突を経て三段になった艦尾までがなだらかな稜線を描く。

海上自衛隊第14護衛隊はつゆき型護衛艦11番艦DD132あさゆき
機能を追及した美しさに気付かされたのは練習艦となっている同型やまゆきを俯瞰した時だったが、4桁の艦番号が妙に目立つ。同時期にあさゆきの退役が噂され始めて、俄然佐世保行脚に気合が入った。狙い始めて半年あまりが過ぎたこの日は、読み通りの出港を予報と違う曇天で見送る羽目になって意気消沈。出港時刻と湾外での針路から日帰りパターンに期待が残ったとはいえ、雲行きも優れずすっかり気を抜いて待機しているといつの間にか目の前にあさゆきの姿があった。切り位置では雲も抜けてレーダーが正面を向く度にシャッターを浴びせる。空模様から気懸かりだった海面の発色もどうにか許容範囲に収まってくれて、冷戦を今に伝えるクラシックデストロイヤー、艦番号132の確かな記録を得た。

AEGIS!AEGIS!!AEGIS!!!

澄み切った青空が広がった台風翌日は、避泊帰りの艦隊を狙って久しぶりの観音崎灯台に立った。視程もかつてない程によかったが、メラメラが酷くディテールが失われてしまったのが惜しまれる。それでも観艦式のごとく次々とやってくる護衛艦を眺めるのは贅沢なひとときだった。特に3世代のイージス艦を好条件で捉えられたのは貴重で、比較しやすいようスケールを揃えてトリミングしてみた。

海上自衛隊第1護衛隊群第5護衛隊こんごう型1番艦 DDG173 こんごう

海上自衛隊第3護衛隊群第3護衛隊あたご型1番艦 DDG177 あたご

Japan Marine United まや型護衛艦1番艦 DDG179まや
まや型はあたご型のマイナーチェンジのように思っていたが、並べてみると想像上に違いが大きい。ステルス性向上のために露出部が減っている他、地味なところでは艦橋構造物の面を構成する角度が変わって、SPYレーダーはそれぞれ微妙に違う方向を向いている。トータルバランスで見るとヘリ格納庫のないこんごう型のプロポーションの良さが際立つが、まや型ではヘリ格納庫に背の低い煙突を組み合わせることで均整を取り直しているようにも見える。このように構図を揃えてイージス3型のネームシップ3隻を記録できたのは望外の展開で、家路につく頃には観艦式中止の悲しみはだいぶ癒されていた。

中華神盾


中国人民解放軍海軍 昆明級駆逐艦 太原/PLA Navy Kumming Class Destroyer DDG131 Taiyuan
ブルーウォーターネイビーへの道を邁進する中国海軍の新鋭艦を東京湾で捉えた。仮想敵国からの参加は今回の観艦式最大の注目ポイントで、東シナ海よろしく相模湾を馳せる姿を夢想していたが、チケット入手・休みの調整まではなんとかなったものの、大型台風の前にその可能性は儚く消えた。しかしせめてもの慰めか避泊地瀬戸内海からの鮮やかな反転を決めて、てるづきに伴われた太原は東京湾に舞い戻ってくれた。天気は小雨交じりの悪条件だったが、贅沢を言える被写体ではないので距離と背景を考えて城南島に進出。幸いタグボートや貨物船に遮られることなく艦影を記録することができた。

Naval gray


US Navy 7th Fleet, Destroyer Squadron 15, Arleigh Burke Class Destroyer DDG89 USS Mustin

STUDIO


海上自衛隊鹿児島音響測定所/海上自衛隊おやしお型潜水艦
錦江湾の北部は桜島によって外海から隔絶されている上に、内航船や漁船の往来が少ない。海面の穏やかさにも見て取れるように非常に静かな海で、加えて十分な水深がある。この環境を活かして艦艇の音響測定が行われており、どん詰まりの湾の奥まで様々な船が乗り入れてくる。水路通報を頼りに車を走らせると、おやしお型潜水艦の姿を見かけたのでバルブにチャレンジしてみた。真っ暗闇で長時間露光は厳しかったが、何度かシャッターを切るとブレのない姿を捉えることができた。

ARIAKE


海上自衛隊第1護衛隊群第5護衛隊/むらさめ型護衛艦9番艦ありあけ

18:55


海上自衛隊第14護衛隊/あぶくま型護衛艦4番艦DE232せんだい
陽の長い西の果てと言ってもさすがに帰り支度の頃合いだったが、無線を頼りに波打ち際で入港船を待った。周囲の山影がどの程度海面に伸びているかはわからない。ヤキモキしながら岬の先に視線を向けて待つと、夏の赤い光がせんだいの姿をギラギラと照らしていた。

海を行く


海上自衛隊第4護衛隊群第8護衛隊/はたかぜ型護衛艦2番艦DDG172しまかぜ
はたかぜ型はあまつかぜ型、たちかぜ型から続いてきたターター世代DDGの最終形で、無理なく並んだ兵装、艦橋、煙突が艦影に機能美を伴った均整をもたらしている。大きな改修を受けていないため細部を彩る電子装備にはクラシカルな雰囲気が残り、マスト上のAN/SPS-52や後部に陣取るOPS-11Cが昭和の自衛艦らしさを引き立てている。そんないぶし銀を関門の東口、部埼灯台で待つと、目論見通りしまかぜはアンカーを格納していつにもまして凛々しい姿を見せてくれた。

name ships


海上自衛隊第2護衛隊群第2護衛隊あさひ型護衛艦1番艦あさひ

海上自衛隊第1護衛隊群第5護衛隊あきづき型護衛艦1番艦あきづき
カテゴリ別アーカイブ
記事検索
  • ライブドアブログ