艦船・船舶
11月17
10月9
8月25
6月25
3月31
3月21
1月13
11月27
11月1
しらね型が退役して護衛艦籍に残る最古参は1984年進水のはたかぜとなっているが、設計の古さで言えばはつゆき型の2隻に軍配が上がる。1番艦の進水は40年近くも前の話で、実に1980年まで遡る。それでいてアスロック、ハープーン、シースパローにCIWSと対潜・対艦・対空装備を一通り揃えた上でヘリまで積めてしまう。旧式化は否めないものの、現役を張れるだけの実力は残っているというわけだ。武装を欲張った割に船体は3000トン級に抑えられており、ギチギチの艤装の結果としてどの装備も悪目立ちすることなく鼻の短い艦首から一本煙突を経て三段になった艦尾までがなだらかな稜線を描く。

海上自衛隊第14護衛隊はつゆき型護衛艦11番艦DD132あさゆき
機能を追及した美しさに気付かされたのは練習艦となっている同型やまゆきを俯瞰した時だったが、4桁の艦番号が妙に目立つ。同時期にあさゆきの退役が噂され始めて、俄然佐世保行脚に気合が入った。狙い始めて半年あまりが過ぎたこの日は、読み通りの出港を予報と違う曇天で見送る羽目になって意気消沈。出港時刻と湾外での針路から日帰りパターンに期待が残ったとはいえ、雲行きも優れずすっかり気を抜いて待機しているといつの間にか目の前にあさゆきの姿があった。切り位置では雲も抜けてレーダーが正面を向く度にシャッターを浴びせる。空模様から気懸かりだった海面の発色もどうにか許容範囲に収まってくれて、冷戦を今に伝えるクラシックデストロイヤー、艦番号132の確かな記録を得た。

海上自衛隊第14護衛隊はつゆき型護衛艦11番艦DD132あさゆき
機能を追及した美しさに気付かされたのは練習艦となっている同型やまゆきを俯瞰した時だったが、4桁の艦番号が妙に目立つ。同時期にあさゆきの退役が噂され始めて、俄然佐世保行脚に気合が入った。狙い始めて半年あまりが過ぎたこの日は、読み通りの出港を予報と違う曇天で見送る羽目になって意気消沈。出港時刻と湾外での針路から日帰りパターンに期待が残ったとはいえ、雲行きも優れずすっかり気を抜いて待機しているといつの間にか目の前にあさゆきの姿があった。切り位置では雲も抜けてレーダーが正面を向く度にシャッターを浴びせる。空模様から気懸かりだった海面の発色もどうにか許容範囲に収まってくれて、冷戦を今に伝えるクラシックデストロイヤー、艦番号132の確かな記録を得た。
10月17
澄み切った青空が広がった台風翌日は、避泊帰りの艦隊を狙って久しぶりの観音崎灯台に立った。視程もかつてない程によかったが、メラメラが酷くディテールが失われてしまったのが惜しまれる。それでも観艦式のごとく次々とやってくる護衛艦を眺めるのは贅沢なひとときだった。特に3世代のイージス艦を好条件で捉えられたのは貴重で、比較しやすいようスケールを揃えてトリミングしてみた。

海上自衛隊第1護衛隊群第5護衛隊こんごう型1番艦 DDG173 こんごう

海上自衛隊第3護衛隊群第3護衛隊あたご型1番艦 DDG177 あたご

Japan Marine United まや型護衛艦1番艦 DDG179まや
まや型はあたご型のマイナーチェンジのように思っていたが、並べてみると想像上に違いが大きい。ステルス性向上のために露出部が減っている他、地味なところでは艦橋構造物の面を構成する角度が変わって、SPYレーダーはそれぞれ微妙に違う方向を向いている。トータルバランスで見るとヘリ格納庫のないこんごう型のプロポーションの良さが際立つが、まや型ではヘリ格納庫に背の低い煙突を組み合わせることで均整を取り直しているようにも見える。このように構図を揃えてイージス3型のネームシップ3隻を記録できたのは望外の展開で、家路につく頃には観艦式中止の悲しみはだいぶ癒されていた。
2020/12/1追記
まや型のSPYレーダーの向きはこんごう型と変わらず45/135/225/315度に配置されている。
(海上自衛隊護衛艦クロニクル 勝目純也/イカロス出版)

海上自衛隊第1護衛隊群第5護衛隊こんごう型1番艦 DDG173 こんごう

海上自衛隊第3護衛隊群第3護衛隊あたご型1番艦 DDG177 あたご

Japan Marine United まや型護衛艦1番艦 DDG179まや
まや型はあたご型のマイナーチェンジのように思っていたが、並べてみると想像上に違いが大きい。ステルス性向上のために露出部が減っている他、地味なところでは艦橋構造物の面を構成する角度が変わって、SPYレーダーはそれぞれ微妙に違う方向を向いている。トータルバランスで見るとヘリ格納庫のないこんごう型のプロポーションの良さが際立つが、まや型ではヘリ格納庫に背の低い煙突を組み合わせることで均整を取り直しているようにも見える。このように構図を揃えてイージス3型のネームシップ3隻を記録できたのは望外の展開で、家路につく頃には観艦式中止の悲しみはだいぶ癒されていた。
2020/12/1追記
まや型のSPYレーダーの向きはこんごう型と変わらず45/135/225/315度に配置されている。
(海上自衛隊護衛艦クロニクル 勝目純也/イカロス出版)
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