[鉄道]風景

みどりセゾン


肥薩線:海路-吉尾/8421レ「SL人吉」:8620形58654+50系改客3両
桜が咲いて散って行く間にどんどんと新芽が出て葉が開き、新緑が目を楽しませる季節がやってきた。常緑樹の多い九州の山ではモザイク模様になってしまうが、それもまた一興。夏になれば一様に深い緑に染まってしまうので、様々な緑の競演が見られるのは短い間に限られる。新緑と晴天の好条件がそろった今日、チャンスを活かすべく球磨川を見下ろすポイントへと走る。満員御礼を覚悟していくと意外にもこの景色を独り占めする贅沢を味わうことができた。

北川橋梁俯瞰


日豊本線:北川-日向長井/4075レ(遅れ):EF81 501+コキ10両
北川に架かる鉄橋は日豊本線に点在する橋梁撮影地のなかでも規模の大きさと背景の綺麗さで群を抜く存在なのだが、順光時間帯に通過する列車が数本のにちりんに限られるとあってはポテンシャルを発揮する機会があまりに乏しい。ただ今回は4075レが2時間強遅れてくれたおかげで、舞台のスケール感に見合う役者との組み合わせが叶った。とはいえ舞台も役者も理想とは違っているのというのが正直なところで、構図を組みつつ夏の緑と赤い機関車とのコントラストを夢見てしまった。

山岳新幹線


九州新幹線:博多-新鳥栖/5331A「つばめ」331号:800系U006編成
玄界灘に面する福岡平野と有明海岸の筑後平野は瓢箪型につながっており、ちょうどくびれの部分に大宰府が置かれていた。旧来の交通ルートはそこに集中していて鹿児島本線・西鉄天神大牟田線・国道3号線・九州自動車道が身を寄せ合って通過する様は、京阪間の天王山周辺にも似た雰囲気がある。天王山では東海道新幹線もその一員に加わっているが、半世紀近い時を経て建設された九州新幹線は別ルートを取り、西に聳える脊振山を貫いている。大半をトンネル区間が占めるが希少な明かり区間は山岳路線の様相で、深い緑にモーター音を響かせて800系が坂を駆けのぼってきた。

裏日本


筑豊電気鉄道線:感田-筑豊直方/29列車:3000形3007号
黒崎から遠賀川の右岸を進んできた筑豊電鉄は、終点直方の手前で向きを変えて川を渡る。堤防に立って列車を待っていると、川が北に向けて流れていることに気が付いた。遠賀川が注ぎ込む海は響灘、その先には日本海が広がっている。日本海側に位置する福岡県、今年の冬はそうした地理特性を実感させられることになるのだろうか。

バイパスルート


湖西線:和邇-蓬莱/4029M特急「サンダーバード」29号:683系4000番台+681系
北陸本線の短絡線として湖西線が開業したのは1974年のこと。山陽新幹線が博多までたどり着いていない段階で整備されており、そのことがこのルートの重要性を物語ってもいる。ただデータイムのサンダーバードは1時間に1本の運転だけで意外と間隔が開く。アングルを考える時間には困らないわけだが、どうとでも撮れる場所だとあれこれ悩む時間が増えるばかりとなる。立ち位置を変えたりレンズを変えたりいろいろ試して、最終的には400mmでスケールの大きなS字カーブを縦に切り取った。

奥利根


上越線:岩本-津久田/2090レ:EH200-19+コキ
EF510と同時に登場したEH200も勾配区間を中心に主力機として活躍している。EF81を置き換えて増備がひと段落したEF510と異なって、EH200はEF64の置き換えのため今後も増備、運転区間の拡大が見込まれる。上越・中央東線には定着したその姿を中央西線で見られるのはいつになるのだろうか。

奥琵琶湖


湖西線:マキノ-近江中庄/4060レ:EF510-7+コキ20両
EF510は2002年に登場してから徐々に勢力を拡大し、今夏からは日本海縦貫線の貨物輸送をほぼ一手に引き受けている。富山に集まった38両には塗装のバリエーションもあるのだが、なんだかんだ0番台の赤色が一番で、俯瞰で引いても目立つところも嬉しい。好視程を恃んで向かった湖西で俯瞰撮影地を算段していると、4060レが0番台牽引でコンテナフル搭載の情報。この時期でも日が当たると読んでビラデストの俯瞰に向かった。山影が伸びる中でやきもきさせられたが、札幌始発にも関わらずほとんど定時で姿を見せたおかげで光のあるうちにシャッターを切ることができた。

葉月


磐越西線:磐梯熱海-中山宿/9211M:快速「あいづ」/583系N1+N2編成

磐越西線:中山宿-磐梯熱海/1212M快速「あいづライナー」2号/485系A1+A2編成
季節と車両を変えて、いい記録になった。

ライトレール本格派


福井鉄道:泰澄の里-三十八社/普通740レ/福井鉄道F1000形F1003

最近地方私鉄が元気だ。補助金頼みなところはあるから手放しに喜べる話ではないのだが、自社発注車がポツポツと登場しており、延伸計画がでるようなところもある。福井鉄道では今年の春からえちぜん鉄道との直通運転が始まった。福井市内の路面区間を挟んで26.9kmのロングランで、これは広電の広島駅-宮島口よりも5kmほど長く、路面電車が走る距離としては日本で最長になる。ただし路面電車といってもかなり大柄な部類で、車体の幅はメトロ銀座線よりも大きいほど。一見して日本離れした車両に見えたが、意外と田園風景にもよく馴染んでいた。

暮色


阪和線:東岸和田-東貝塚/各駅停車663H/103系HK605編成
面縦狙いで向かった跨線橋だが、生憎フェンスのせいで目論見は外れた。収穫もなく意気消沈してだらだらとしているとヘッドライトの光芒を狙う作戦を思いつく。夏の夜の足取りは遅い。暗闇に包まれるまでの勝負と決めて居残っていると103系が東岸和田の待避線に姿を現した。225系に道を譲って発車。豚鼻ヘッドライトを爛々と輝かせてやってきた103系は暮れなずむ街によく似合っていた。
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