しらね型が退役して護衛艦籍に残る最古参は1984年進水のはたかぜとなっているが、設計の古さで言えばはつゆき型の2隻に軍配が上がる。1番艦の進水は40年近くも前の話で、実に1980年まで遡る。それでいてアスロック、ハープーン、シースパローにCIWSと対潜・対艦・対空装備を一通り揃えた上でヘリまで積めてしまう。旧式化は否めないものの、現役を張れるだけの実力は残っているというわけだ。武装を欲張った割に船体は3000トン級に抑えられており、ギチギチの艤装の結果としてどの装備も悪目立ちすることなく鼻の短い艦首から一本煙突を経て三段になった艦尾までがなだらかな稜線を描く。

海上自衛隊第14護衛隊はつゆき型護衛艦11番艦DD132あさゆき
機能を追及した美しさに気付かされたのは練習艦となっている同型やまゆきを俯瞰した時だったが、4桁の艦番号が妙に目立つ。同時期にあさゆきの退役が噂され始めて、俄然佐世保行脚に気合が入った。狙い始めて半年あまりが過ぎたこの日は、読み通りの出港を予報と違う曇天で見送る羽目になって意気消沈。出港時刻と湾外での針路から日帰りパターンに期待が残ったとはいえ、雲行きも優れずすっかり気を抜いて待機しているといつの間にか目の前にあさゆきの姿があった。切り位置では雲も抜けてレーダーが正面を向く度にシャッターを浴びせる。空模様から気懸かりだった海面の発色もどうにか許容範囲に収まってくれて、冷戦を今に伝えるクラシックデストロイヤー、艦番号132の確かな記録を得た。