九州新幹線:博多-新鳥栖/5331A「つばめ」331号:800系U006編成
玄界灘に面する福岡平野と有明海岸の筑後平野は瓢箪型につながっており、ちょうどくびれの部分に大宰府が置かれていた。旧来の交通ルートはそこに集中していて鹿児島本線・西鉄天神大牟田線・国道3号線・九州自動車道が身を寄せ合って通過する様は、京阪間の天王山周辺にも似た雰囲気がある。天王山では東海道新幹線もその一員に加わっているが、半世紀近い時を経て建設された九州新幹線は別ルートを取り、西に聳える脊振山を貫いている。大半をトンネル区間が占めるが希少な明かり区間は山岳路線の様相で、深い緑にモーター音を響かせて800系が坂を駆けのぼってきた。